症例紹介
ジルコニアアンレー(白い大きめの詰め物)治療
50代 女性 / 2025年9月22日 公開

治療前

治療後
患者さんは50代の女性です。保険による金属の詰めものすき間から虫歯菌が入り込み、金属の詰めものに隠れて虫歯が進行していました。食べ物がはさまる、痛いというお悩みから、白く自然な見た目の少し大きめの詰めもの「ジルコニアアンレー」を自由診療で治療しました。
STEP1 ご来院時

奥歯を保険の金属の詰めもの(パラジウムアンレー)で治療されていましたが、保険の金属による詰めものは長く使うあいだにすき間が生まれ、そのすき間から虫歯菌が入ることで、どんなに丁寧な歯磨きを頑張っても金属の詰めものの下では虫歯が進行していきます。写真を目視されても段差や隙間はお分かりになると思います。
STEP2 現状と治療計画

保険の金属で治療した奥歯が複数ありますが、もっとも虫歯の進行が疑われ、かつ大きめの詰めもので治療されていた左上6番をはじめに対象として治療することを患者さんに第一選択としてお勧めしました。患者さんにもご納得頂き、虫歯治療とジルコニアアンレーでの補綴治療を開始しました。
STEP3 金属の除去と虫歯の治療

保険で治療していた金属の詰めものを除去します。その後、齲蝕検知液を用いて丁寧に時間をかけ虫歯を取ります。ご覧のように銀歯を外すととても複雑な形をしているため、時間も手間もかかるのが虫歯治療で決して簡単な治療ではありません。この患者さんは歯の後ろ側(遠心口蓋側)が虫歯で大きく失われていたので、天然歯の強度を保ちつつ労を惜しまず虫歯を取りきります。
STEP4 形成と圧排

虫歯を丁寧に取りきった後の歯です。今回は力の加わる奥歯であり、隣りあう歯にも回り込む形で詰めものをするため、ジルコニア製で強度の高いアンレーという形態の詰めものを選択しています。そのため歯肉圧排という方法で歯と歯茎の境目をしっかりと分け歯型(印象)を採得しました。
STEP5 仮歯による調整

最終的な技工物(ファイナル)を制作している間は、プロビジョナルという仮歯でお過ごし頂きます。日本語で「仮歯」と言うと適当につくったプラスチック歯で隙間を埋めるだけのもの、と思われがちですが実はとても大切な工程です。本歯と違わない形態のものをお口に入れてお過ごし頂くことで、発音発語や食事、噛み合わせを確認して最終的な技工物にフィードバックします。

完成したジルコニアアンレーです。複雑な奥歯の形にピッタリと収まるように、歯科技工士と連携をして、このように精密な詰めものを作成します。
STEP6 完成したジルコニアアンレー

印象から約10日で完成したジルコニアアンレーをお口に接着し治療を終えました。このように自然な白さで審美性も高く、ご自分の歯との隙間もなくピッタリと接着されていることがお分かり頂けると思います。やみくもに自費の治療をお薦めするような事は、大塚歯科クリニックでは致しません。天然歯(ご自分の歯)を最大限大切に残すことを第一にリスクと費用をお伝えしながら、患者さんのご希望とお考えを考慮して機能性と審美性にご満足頂ける治療を選択しました。定期検診を通して今後も患者さんを見守って参ります。
治療費
治療は基本保険診療となり、ご希望により自由診療も選択頂けます。価格と税率は治療当時のものとなります
※治療費は全て税込の価格となっております。
印象採得 |
1 |
¥11,000 |
ジルコニアアンレー |
1 |
¥165,000 |
小計 | ¥176,000 |
治療費については治療費一覧のページもご覧ください。
治療担当
医師:大塚 武仁
治療費について
治療は基本保険診療となり、ご希望により自由診療も選択頂けます。価格と税率は治療当時のものとなります。
治療リスクについて
治療中に一時的な咬合痛や冷温水痛、若干の歯肉の腫れ、発赤などを生じることがあります。また仮歯の時期には仮歯の脱離や破損の可能性、舌感などに違和感を感じることがありますが、本歯に移行するまでに通常消失します。
※すべて症例による違いや個人差があります。
掲載写真について
すべての写真データは大塚歯科クリニックによる臨床記録です。見た目を変える画像加工は行っておりません。またメーカーや学会誌からの転用などもございません。掲載写真は実際に治療を行った患者さんの同意を得て、治療を検討する方への情報提供と啓発を目的として公開しています。
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